主要登場人物紹介


「地上人」(御使い達の用語で)こと巨人の世界

A: 黄緑のマール(工作員記号C177)
   本名「ムリヤ・エメローゼ・ウィンサー」

敵対種族である「巨人」の住む地上に逃亡した御使いの母と地上人の父との間で「種族融合計画」によって生み出されたハーフの1人。

彼女のようなハーフはその遺伝的特性から交換房にて精神交換を行うことが可能で、今回の潜入調査などに重宝することから、多くは軍に徴収されていることが多い。

今回の作戦で、傷ついたオリジナルを放棄、妖精サイズ、御使いサイズ(地球人とほぼ同サイズ)の「ヘカリィ」の肉体を獲得、これを利用して、物理的には、「それぞれの世界」を自由に行き来できるようになったが・・・


B: リミエ・カトリイ一刀長(防空宇宙軍少佐)
(後に第8防空軍付属宇宙艦隊指令)

マールの上官、軍人としての社会的成功と同時に欲望に忠実な人物。「人生は成功者のゲーム」が口癖。
軍関係の商売をしているナカミチ財団の一族の1人であるサガマ・ナカミチ(愛称アドニス)と特別な関係にある。


C: サガマ・ナカミチ

ナカミチ財団の一族の1人でリミエの愛人。 弟にクリオ・サカミチという異母兄弟がいる。
本来狡猾な部分もあるが、体外的には一見、人当たりよく、交渉事には長けている。
リミエ曰く「せっかちな奴だが、程よく抜けている辺りがかわいい」とのこと
そのキャラクターを生かして、財団の分軍需部門の商務部専門員として、軍との交渉のパイプ役を担当している。

D: クリオ・ナカミチ

上記財団の1人で、サガマの配下かつ異母兄弟。
主にサンプルの「妖精」他の「軍払い下げ」業に携わっているが、仲介業ではなく、情報提供後のサンプルの「商品」としての再教育にかかわっている。
財団中でもブラックな分野を担当しているが、比較的、知的に落ち着 いて見える。




御使い達の幼生(妖精)達の「下界」の世界



あ:ニーナ・ウィナス (:_;)

御使いたちが「下界」の「妖精達」と呼ぶ種族の1人。
体長は我々の尺度で約8分の1。さらにその未成年体の為、オリジナルの体長は6割、13cmしかない。
人類で言う「ホルモン」による性分化がないため、全てのサンプルが中性とも言えるこの世界で、性別という概念があるのかは不明だが、いちおうリミエやクリオの言では「オス」らしい。

彼らの故郷は、地上人(巨人)の住む「地球」から約40光年離れた星系の第3惑星にある。
実ははるか過去に移植されたまま、放棄された殖民星の住民が「御使い」達によって操作さされた「人類のなれの果て」ではあるが、数万年以上の断絶があるため、互いにそのことを知らない。


い:ニーナの父母

胎生によらない彼らの世界でこういう言い方が適切なのかはわからないが、ニーナの養育をしている。
町が「お迎え」の儀式をする海沿いの場所にある関係上。彼(?)の父母はどちらも「使徒庁」という御使いと人間(妖精)との仲立ちや啓示を受ける政所で働いているようである。
その為、防空宇宙軍のサンプル採取の第1目標に選ばれた。




御使い達の「巧の星」(人工惑星)の世界


妖精達の星と地上人が呼ぶ惑星から我々の単位で約40万km離れた場所をめぐる衛星(月)


α: 緑青の御使い
( 再生前の地上人のときの名/ コードネームC174「群青のトゥール」 )


前回の作戦にてマールとともに行動した部下。

彼女と同じく御使い(使徒)と地上人(巨人)との「ハーフ」であったが、障壁突破の為のサンプル入手作戦「プロジェクト・プロメテウス」の際に、リミエ指揮官の命により、マールにより「捨て駒」に使われ、置き去りにされた。

御使いに捕まった「彼」は「留守を護る御使い達の長」こと 「留守を護る神」と呼ばれる「生き物」によって命を救われ、特別に御使いとして「試練」を進む同士となった。
その際、マールがその魂を入れ替えるために奪取したコードネーム「ヘカリィ」と精神を融合されている。
1つの身体に2つの人格を同居させられるという罰を与えられた「彼ら」の内には、マール、そしてリミエに対する憎悪があるが、一方でそれを「試練」として抑制させられていることで、ジレンマがある


β: 紅の御使(紅の君)

緑青の御使いの同じ区域の責任者で、同僚。
自らを差し置いて留守を護る者が、本来地上人(巨人)の血を引く彼(ら)の存在を、試練担当者の重責にあてたことで快く思っていない。
下級の御使い達や、地上人
留守を護る神用して陰謀を図り、緑青を失墜させようと画策している。


γ:
留守を護る神 (愛称:ミタンニ)

御使い達の長で、神々と自称する上位生命体の1人。さまざまな姿を取るが、御使い達の指導的立場の都合上、
好んで(地上人でいう)6歳児程度の子供の姿をしている
元々「星々とを巡る神々」と自称する生き物の集団で、勤めを果たした後は適任者である後任を御使い達の中から育てて、キャラバンに復帰する運命にある。